様々な分野で活かされるVR技術④ ~自動車~

様々な分野で活かされるVR技術④ ~自動車~

本記事で4回目となる「様々な分野で活かされるVR技術」シリーズですが、今回は自動車の分野で活用されているVR技術をご紹介します。

 

 

自動車開発では、VR技術を導入することで従来よりも開発の初期段階での修正・変更を時間・コストをかけることなくスムーズに進められる、ということで注目を集めています。
BMW社ではなんと1990年代からVR技術を導入しており、より効率的で高精度な設計を実現しています。また、フォード・モーター社でもVRの技術活用がされており、PC上で作成した3D画像をVR空間の中にうつすことで実物大の大きさで確認ができ、作業の効率化を図り開発に一役買っています。
7月にカリフォルニアで行われた「SIGGRAPH 2016」ではロサンゼルスに拠点を置く新興企業「Hack Rod」チームが、AIと一緒に自動車デザインを設計し3Dプリンタで製造する技術も考案中と発表していたり、製造技術はさらに進歩しそうです。
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そして、自動車ディーラー向けにアウディ社もVR技術を開発しており、ヘッドセットを装着するだけで実際にその場に車がなくてもドアの開け閉めや運転席に座った感覚を体感でき、自動車のフォルムもいろんな角度から確認できるようになるとのことで、全国の販売代理店へ導入予定だそうです。
店頭だと好みの色の車が見つからなくても、VRだとちょっと操作するだけで自分の気に入る色を簡単に見つけることもできますね。

しかし、実際に試乗しなきゃわからないこともあるでしょ~という声もあるでしょう。
そこで、アウディ社がオキュラスを装着したまま運転できる体験会というものを実施していました。
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VRでドライブシミュレーションするゲームや映像は多々あれど、ヘッドセットを付けて実際に運転なんて危険極まりないじゃないかと思いましたが、運転する場所はだだっ広い場所で、GPS等との併用によって位置を検出し安全な道を映し出しているので大丈夫なようです。
ドライバーの見ている景色は実際の標識などが建っていて車線も引いてある道路が映し出されていて、通行人も存在します。
自動急ブレーキなどアウディ社の最新の安全機能を体験する目的で開発されたもののようですが、この実際の自動車と併せて行うVRトレーニング、これからの活用が期待されます。

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