「災害」をVRで体験する

「災害」をVRで体験する

VRが「防災」「減災」にも役立っていることをご存知でしょうか?
防災は、災害を未然に防ぐために行われる取り組み。
減災は、あらかじめ被害は想定しながらもそれを最小限にとどめようという取り組みです。

自然災害と労働災害の2種類の災害についてどのようなVRが活用されているか調べてみました。

 

 

▼自然災害

「VR scope for ハザード」
・洪水のシミュレーションでは、普段見ている街が浸水している状況をバーチャルで表示しています。水面がリアルに反射しているので実際に浸水を目の当たりにしたような体験が出来ます。
・火災のシミュレーションでは、煙で画面の半分以上が覆われており、しゃがんで移動する必要があることに気づかされます。

VRで避難訓練を行うことによって、安全に避難するにはどのような行動をとればいいのかを体験から学び考えることができます。
小学校では実際にバーチャル避難訓練も実施されていました。

防災に生かすARとVR 小学校の訓練「反応段違い」http://www.asahi.com/articles/ASK3B6HHMK3BULBJ018.html


※7/25リンク修正しました。
 

▼労働災害

・高所工事現場のVRで、不注意で落下してしまうシミュレーション。あまりのリアルさに体験した人が転倒しそうになることが多々あるそうです。

ビル転落の怖さ知るVR 作業員教育に一手http://www.nikkei.com/article/DGXMZO05922420Q6A810C1XVA000/


 

「セーフマスター~労働災害疑似体験VRシステム~」
・HDMは装着せず、専用の機械に手を差し込むとVベルトに手が巻き込まれる体験が出来ます。トラウマ注意なほどびっくり要素があります。これはなかり効果がありそうです…。

ソリッドレイ研究所 セーフマスター
http://www.solidray.co.jp/product/newpro/safe.html

こういったVR技術は、実際に工場や工事現場の作業訓練などで導入されています。
死ぬことにもつながりかねない体験を事前にすることで、危険に対する意識をアップさせることができます。
「VR体験を訓練に組み込んだら事故が減った」などといった効果も出ています。

現実では不可能なことがVRでは体験できるということがVRの最大の特徴です。「仮想」現実であるから痛みを伴わないし、体験したことだけが頭に残ります。
防災に対する「知識」も十分に必要ですが、やはりそれだけでは限界があります。実際に起こった時にとっさに体を動かせるかが重要であり、仮想であっても体験しているのといないのとでは実際の行動力・注意力に差が生じるのではないかと思います。
これからはVRで避難訓練をすることが常識になる日が来るのでしょうか?意外とそうなる日は近いのかもしれません。

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