VRで触覚を感じる

VRで触覚を感じる

触覚とは大きく分けると、皮膚から直接伝わる皮膚感覚と筋肉や関節から刺激を受ける深部感覚の2種類があります。ヒトは物を触ることでその物の触り心地や重さ、温度を感じ取っています。
VRは視覚・聴覚を仮想空間に置くことで没入感を高めていますが、そこに触覚も加わったら…?世界中各社で研究がなされている、「触覚を携えたVRコントローラー」が次々に発表されているので一部ご紹介したいと思います。

 

 

■Manus VR

オランダの企業「Manus」の開発によるもので、グローブの内側についたセンサーを使ってワイヤレスで追跡しています。グローブの甲の部分にある振動モーターが作動して触感を再現しています。フル充電で8時間駆動でしかも洗濯可能!
操作性に重きを置いているようで、触れたときにバイブレーションする機能はありますが「実際に触った感覚」というほど緻密な感じではないようです。
現在予約受付中で、開発者向けキットが2016年第3四半期より出荷開始します。
https://manus-vr.com/

 

■Dexmo

中国の企業「Dexta Robotics」の開発によるもの。手をはめるグローブの外側に機械の手が覆うようについている形状になっています。こちらもワイヤレスで動作しています。仮想空間にある物体を掴むとその硬さ・大きさをシミュレーションしてフィードバックするという仕組み。そのため、25~50ミリ秒程度の動作遅延があるようです。フル充電で4時間駆動。開発途上につき、発売日・価格は未発表です。
見た目のインパクトではこのDexmoが一番近未来感があってかっこいいですね。
http://www.dextarobotics.com/

 

■HapticWave
hapticx1500
アメリカの企業「Oculus」が開発中の円盤型のプレートの上に手を置いて振動を感じ取るというものです。ボールが跳ねるときや怪物の歩くときの振動をHMDの「視覚」とヘッドホンの「聴覚」を組み合わせて方向を感じ取るなどしていて、操作自体はキーボードで行っています。プレートには電磁石が用いられていて、振動の大きさや回数で物体の重さや大きさを感じ取る仕組みになっています。まだ開発途中で、プレートをより小さく薄くする開発を進めているようですが、製品化は未定とのこと。
Manus VRとは逆に操作性よりも触感に重きを置いたもののようです。グローブを使わずプレートに手を置くだけというのが他と違った発想ですね。
https://www.technologyreview.com/s/601833/oculus-project-lets-you-feel-in-vr-without-gloves/?set=601838

 

■Unlimited Hand

日本の企業「H2L株式会社」による、低周波電気により筋肉を内側から刺激し、深部感覚に働きかけて疑似的な触感を生み出すといったゲームコントローラーです。Bluetoothによってワイヤレスで動作します。充電は付属のUSBをパソコンにつないで行うようです。
モーションセンサと筋変位センサアレイ(前腕の筋変位を多方向から観測し,手指の動きを推定する技術)が内蔵された白いバンドを腕に巻くことで筋肉の動きを読み取り、手の動きを仮想空間に再現します。医療分野などで脳血管障害などにより身体が思うように動かなくなってしまった方のリハビリに使われるような、低周波刺激によって筋肉に電気刺激を送って物の重さやキャラクターを触った感覚を感じることができるというものです。開発者用キットが35,000円で販売されています。
http://unlimitedhand.com/ja/

 

仮想空間が実際に体験する感覚と変わらないものにだんだんと近づいているのがわかりますね。さらに触覚で肝心な「温度」も感じることができるようになったらもっと現実と大差ないものになっていきそうです…これからのVR研究に期待です!

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