様々な分野で活かされるVR技術③ ~建築~

様々な分野で活かされるVR技術③ ~建築~

「様々な分野で活かされるVR技術」も本記事で三度目ですが、今回は“建築”関係で活用されているVR技術をお伝えしたいと思います。

 

 

建築の分野では、
・完成後の建物を3DCGで制作し図面ではわかりずらい部分などを多方向から立体的に確認することで施工後のトラブルを防ぐ
・設計の変更の要望などがあった場合CG/VRであれば顧客に対しよりスピーディで分かりやすい対応が可能
などの利点からすでに実用的な運用がなされています。家を建てた経験のある方は、建てる前に設計士や建築士から完成後の3Dモデルなどを見せてもらった方もいるのではないでしょうか。特に大型のビルやマンションの建設・都市開発計画の際には、関係者全員が完成後のイメージを共有し綿密な設計・建築プランを立てる上でVR・CGモデルは非常に重要なものとなっています。

総合建設会社・竹中工務店では完成後の建築物の外部だけでなく内部にも着目。ドーム型エアテント内に3D立体視映像を投影し建設予定の内装はもちろん細かな質感や差し込む日光の加減を疑似体験できるシミュレーター「visiMax Mobile」を2014年に開発しました。竹中工務店では早くからVRシミュレーターを導入していましたが使用する場所が限られていました。しかしこちらのドーム型シミュレーターであれば大規模な運搬や設営が一切不要な上、VRゲーム感覚の自在な視点移動による理解しやすい説明を顧客に行えるためより幅広いニーズにも対応できるそうです。
建築↑ 竹中工務店のVRシミュレーター「visiMax Mobile」の外観。

株式会社コンピュータシステム研究所ではリアルタイムで間取りの変更やインテリア・家具・住宅設備機器、内外装材・床材等の変更を行えるバーチャル住宅展示場作成システム「ALTA for VR」を工務店向けに販売開始しました。実寸大で変更内容を確認でき、リフォームの場合はリフォーム前とリフォーム後の状態もその場で確認できます。VR映像を投影できる白い壁と床があれば容易に運用が可能です。

それにしても設計前の建物のシミュレーションがVRで簡単に出来るとなると私みたいな優柔不断な人間の場合、この間取りもいいな・あの壁紙も捨てがたいな・柱の位置はあっちかこっちか…なんて悩み続けて一向に決められなさそうに気がします。

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